ネ兄

 友人の誕生日……から数日経過しているが、まぁそれでも祝う気持ちに変りは無いので、ケーキなんか買って友人宅へ伺ってみた。ちょっと洒落っ気を付ける意味で名前を書いたプレートも添付してもらったのだが、店員に「蝋燭は何本お付けしましょうか?」などと聞かれてしまい、流石に実年齢の本数を告げるのは何か躊躇するものがあったので「6本でお願いします」と、然も甥っ子辺りにでも買ってやる風を気取ってみた。

 このくらいの歳になると……もとい、この位の歳に至るちょっと前くらいから誕生日など何の感慨も無いものになってしまう訳で。それは子供の頃は「また一つ大人になりましたね」という成長の証だったのに対して、大人になってしまうと「また一つ死に近付きましたね」と、ややネガティブな事情に変わってしまうからというのもあるからであろう……穿ち過ぎであろうか。

 それでも祝う気持ちがあるとすれば「また一年間生きていてくれてありがとう。次の誕生日まで元気で生きて欲しい」であろうか。何だか祝うというよりも願う気持ちの方が強い気もするが、親兄弟、友人が無病息災である事を望むくらいは罪ではなかろう。と、方向性も伴わないまま、無理矢理美談で〆落とす。


今年入って俄かに半島が熱い今日の一言
「蟹目当てで拿捕したと言わざるを得ない」……不謹慎だが本当にそう思ってるんですが