歴史は繰り返す

 連日の如く報じられる派遣社員の一斉淘汰。派遣というものは元より立場の危うい身分なので、不要と判断されれば真っ先に斬り捨てられるのは至極当然の事である………のだが、クビを宣告される当人としては、それが理解出来ていたとしても堪ったものではない訳でもある。そんな私もその危うい立場の側なので、報道されている事は他人事ではないし、むしろ明日は我が身かと内心ビクビクものである。

 千人単位のリストラは昔にもあった事であり、その時も大層大騒ぎになったものだ。企業にしてみればクビにした人間のその後なんて知った事ではないし、そんなの気にしてたらリストラなんて出来ない。契約期間満了という大儀の下に、一方的に打ち切る事が出来る(そんなまどろっこしい手続きすら取るかどうか知らんけど)社会保障の乏しい非正社員はさぞ斬り易かった事であろうが、それでもどうにもならなければ今度は正社員もその対象になるであろう。要は斬られる順番でしかない。

 どこまで悪くなるかは想像が付かないが、取り敢えず良くなる兆しは当分無さそうだ。バブル崩壊を機に一気に冷え込んだ景気を持ち直す(実際どれだけ持ち直ってたのやら……)のも相当の年月を要したのだから、1年2年でどうこうなるものでは無いのだろう。


明日は大丈夫でも明後日の保証は無い今日の一言
「平成を20年過ごして好景気と感じた事は無い」きっと勝ち組にしか享受出来ないモノなのだろう